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写真散歩Ⅱ Photoing in neighborhood

低線量放射線はなぜ身体によいのか


ホルミシスとは、ある物質が高濃度あるいは大量に用いられた場合は有害であるのに、低濃度あるいは微量に用いられれば逆に有益な作用をもたらす現象を示す言葉である。ここでいうホルミシスとは、放射線ホルミシスのことである。低線量の放射線を使用することにより人間に有益な作用を起こすもので、低線量放射線ホルミシスともいう。
このホルミシス効果が作用するのは、細胞内のミトコンドリアがエネルギーを作り出す仕組みに対してなので、まずミトコンドリアについて説明する。
低線量放射線はなぜ身体によいのか_f0377679_22570505.gif
 
細胞質の解糖系でグルコースから生成されたピルビン酸はミトコンドリアのマトリックスへ輸送される。ここで生成したアセチルCoAはクエン酸回路に参加する。そしてクエン酸回路から出た水素原子は、電子伝達系でプロトン(水素イオン)と電子に分解する過程があるが、この過程において「太陽光(紫外線)」と「微量放射線」が必要になる。
 
低線量放射線はなぜ身体によいのか_f0377679_17322080.png




つまり、この最初の行程で水素原子を解離するのに赤外線(熱エネルギー)、紫外線(励起エネルギー)、放射線(電離エネルギー)が利用されているわけだ。天気がいいと気分がよく、日光浴をして元気が出るのはこのような理由が考えられる。
放射線は宇宙線やまわりの環境の岩石や土からも得られるが、ふだん大きな影響を与えているのは、野菜や果物など食物に含まれているカリウム40である。カリウム40はカリウム全体の0.012%に過ぎず、ふつうに存在するカリウム39よりも中性子が1個多く、ベーター崩壊しながら電子線を放出していて、いずれカルシウム40に変換する。
普段は、このカリウム40が放射性同位体として水素原子の電離にかかわっている。温泉などの微量放射線はこれをアシストしたり、増強する作用がある。これが低線量放射線ホルミシスの本質と考えられるのである。

秋田の玉川温泉、鳥取の三朝温泉、新潟の村杉温泉などのラジウム線が長い間日本人の病気を癒やしてきた謎は、温めることと微量放射線によるミトコンドリア呼吸の活性化だったということだ。
このホルミシス効果は、現段階ではまだ仮説であるが、有効性が広く認められていることは間違いない事実だろう。
一例として、日本の安倍首相は、難病に指定されている潰瘍性大腸炎の治療薬としてアサコールを服用しているが、これは症状を緩和するためで根本治療はできない。そこで、放射能泉と同じ効果を期待できるラドン吸入機を自宅に設置して、ラドンガスを吸入しているという。
彼がこれからも総理大臣の激務に耐えられるなら、ホルミシス効果が有効であることの証左になるのかもしれない。




by giovannibandw | 2016-10-07 11:18
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by Lucian
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